心臓病でヘルプマークは持てるの?対象者や入手方法、支援方法を解説

公開日 2023年7月26日 最終更新日 2024年2月18日

  • ヘルプマークって何?
  • 心臓病だとヘルプマークは持てないんじゃないか
  • ヘルプマークを持っている方に対してどうしたらいいかわからない

このような悩みを持っている方はいらっしゃいませんか?

外出時に体調不良になった時に、誰かにサポートをして欲しかった経験をお持ちの方も少なくないでしょう。ヘルプマークを持っていることで大変な思いをせずにいたいですよね。この記事を読めば、ヘルプマークの入手方法を知り、適切に使用することができます。

今回は、心臓病とは、ヘルプマークの対象者やヘルプマークを持っている方への対処方法、サポートが必要な方が身につけているマークについて解説しています。心臓病を患っている方だけでなく、支える側の方も是非とも参考にしてください。

【目次】

ヘルプマークとは

駅や公共交通機関、ポスターや掲示板でヘルプマークを見た経験がある方もいらっしゃるでしょう。

ヘルプマークとは、義足や人工関節を使用している方、内臓疾患や難病の方、また妊娠初期の妊婦の方など、外見からはわからない援助や配慮を必要とする方のためのマークです。他に外見からはわからない精神疾患や発達障害、知的障害を持っている方も含まれます。

ヘルプマークは、赤色の下地に白のプラスとハートを組み合わせた認識されやすいデザインが特徴です。カバンなどにつけられる手のひらサイズの長方形のストラップや、ヘルプカード、シール状のカードなどさまざまなタイプのものがあります。

ヘルプマークの役割

ヘルプマークの役割は、周囲に対して、配慮や場合によっては援助を必要としていることを知らせることです。

たとえば、電車で優先席を利用しやすくなったり、迷子になった時に助けてもらえたり、また災害時や緊急時にも必要な支援を受けやすくなります。

ヘルプマークが受け取れる人

ヘルプマークを受け取るためには障害や疾患に基準はなく、障害者手帳や診断書の提示も必要ありません。支援や配慮を必要とするすべての人がヘルプマークを受け取れます。

ただし、自治体によっては交付申請書の提出が必要な場合もあります。

心臓病の人はヘルプマークを受け取れる?

ヘルプマークを受け取るための基準がないのがわかりました。それでは、心臓病の人はヘルプマークを受け取ることは可能なのでしょうか?

心臓病の人も、治療の影響で体力が落ちていたりや発作が出る可能性があったりと、誰かの支援が必要な場合があります。

前述の通り、ヘルプマークは必要な人が全員受け取れるものとなっているため、心臓病によって支援が必要な人であれば問題なく取得可能です。

ヘルプマークはどこで受け取れる?

ヘルプマークを受け取りたい場合には、どうしたら良いのでしょうか。

ヘルプマークの入手方法

先述した通り、ヘルプマークを受け取るための基準はなく、障害者手帳の提示も必要ありません。配布においても配慮がなされており、簡単に入手できるようになっています。

ヘルプマークの入手方法としては、各自治体ごとに定められた窓口でヘルプマークを入手したいと希望すれば、即日入手する事が可能です。

しかし、自治体によっては「ヘルプマーク交付申請書」の記入が必要な場合があります。

基本的には、ヘルプマークは一人に対して一枚交付されます。本人でなく、代理の人が申請して入手することもできます。

ヘルプマークの活用方法

ヘルプマークにはストラップがついているので、バッグやリュックなど人目に付く場所に取り付けることができます。

同封されているカードや説明書に、必要な支援内容やかかりつけの病院などを記入しヘルプマークの片面に貼っておきましょう。

ヘルプマーク以外でサポートが必要な方が身につけているマーク

ヘルプマーク以外にもサポートが必要な方が身につけているマークをご存じでしょうか。中には見たことがあるという方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、以下の項目について解説しています。

  • ハートプラスマーク
  • マタニティーマーク
  • 耳マーク
  • オストメイト
  • 白杖Sosシグナル

それぞれ見ていきましょう。

ハートプラスマーク

ハートプラスマークとは、内臓に障害のある方を表すマークです。

心臓疾患などの内部障害や内部疾患は外見からはわかりにくいです。そのため、症状があったとしても周りには気づいてもらえず、また誤解を受けることもあります。

そのような方の存在を視覚的に示し、理解と協力を広げるために作られました。

マタニティマーク

マタニティマークとは、妊産婦が交通機関などを利用するときに身につけ、周囲が妊産婦への配慮を受けやすくするためのマークです。国民運動計画「健やか親子21」推進検討会において、妊娠・出産に関する安全しえと快適さの確保を目指して発表されました。

妊娠初期は、赤ちゃんの成長はもちろん、お母さんの健康を維持するためにとても大切な時期です。しかし、外見からはわかりにくいため、公共交通機関で席に座れなかったり、タバコの煙が気になったりしても周囲からの支援や配慮を受けにくく困っている方もいらっしゃいます。

妊産婦にやさしい環境づくりを推進するマークといえます。

耳マーク

耳マークとは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表しているマークです。また、窓口などに掲示されている場合は、聴覚障がい者へ配慮した対応ができることを表しています。

聴覚障がい者は、外見ではわからないために誤解されたり、不利益をこうむったりして、社会生活を送るうえで不安が少なくありません。

白杖SOSシグナル

白杖SOSシグナルとは、白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSシグナルを示しているマークです。このマークは、視覚に障害がある人を見かけたら、進んで声をかけて支援できるように「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。

心臓病の方もヘルプマークを持つことは可能

心臓病やヘルプマークについて理解していただけたと思います。

通常であれば、ヘルプマークをつけた方と遭遇しても特に支援の必要はないでしょう。しかし、公共交通機関、駅や商業施設など人が多く集まるところ、災害時など通常とは違った状況においては支援が必要となることが多いです。

これからは、ヘルプマークを持つ方が支援を必要とされている場合に少しでも多くの方が手を差し伸べる事ができる社会になることを願っています。

※はとらくでは、完全無料でキャリア相談を受け付けています。ぜひ、ご相談ください。

▶︎「はとらく」にキャリア相談をする

看護師免許取得後、整形外科・神経内科・循環器内科病棟などを経て救急外来勤務。BLSやICLSインストラクターなどの資格を取得し院内外の活動を始める。アロマテラピーの資格も取得、現在は訪問看護師として勤務。趣味は、写真・ゴスペル。チワワと暮らしている。(Twitter:@lilica_camera)