先天性心疾患の子供が生まれたら親の生活に変化はある?

公開日 2024年3月26日 最終更新日 2024年4月11日

我が家の第二子は、生後二日で先天性心疾患である心房中隔欠損症と心室中隔欠損症と診断されました。

そんな先天性心疾患を持つ長男がいたことで、日常生活を送ったり仕事をしていく上で多少の変化がありました。そこで今回は、先天性心疾患を持つ長男が生まれてから変化した親の生活について紹介していきます。

日常生活を送る上での変化と仕事をしていく中での変化と、親である私の心情の変化をそれぞれまとめたので、先天性心疾患がある子供の一例として参考にしてみてください。

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執筆:はづき

ライター。看護師として循環器・心臓血管外科病棟で働いていた。1歳の長男は心房・心室中隔欠損症あり。現在心房は自然に閉じて心室中隔欠損症の経過観察中。執筆記事一覧

心房・心室中隔欠損がある我が子が生まれてから変化した親の日常生活

親である私の日常生活の変化1つ目は、体重を見るために月に数回保健センターに行ったり支援センターで体重を測るようになったことです。

心房・心室中核欠損が悪化している目安の1つに体重の増加があると知ってから、ベビースケールの購入を検討しましたが担当の医師から「毎日測っていたら気になりすぎるからやめた方がいい」というアドバイスを受けました。

そのため、生まれて数か月は月に2、3回測ることができるように保健センターや支援センターに通うようになりました。支援センターに行けば、上の子は遊ぶことができるし、下の子は体重を測ることもできて一石二鳥のため頻繁に通っていました。

親の日常生活の変化2つ目は、定期的に病院に検査に行くようになったことです。上の子が生まれた後は、1か月検診が終わるとあとは予防接種で時々病院に行く程度でしたが、下の子は心疾患があるため生まれてから最初は月に1回検査に通いました。

検査だけでなく、定期の予防接種もあるため月に2回行く時もありました。検査の頻度は徐々に開いていくため回数は少ないですが、まだ上の子が幼稚園に行っていなかったため預けて受診することが大変でした。

心房・心室中隔欠損があるわが子が生まれてから変化した親の仕事

私は上の子の妊娠中に退職して、そのまま仕事復帰せずに下の子を出産しました。

下の子に心疾患があると知るまでは、下の子が1歳になったら仕事を再開しようと思っていましたが、様々な感染症をもらうであろう保育園に入ることが心配になり、1歳からの仕事復帰は諦めました。

ただ、担当の医師に「心疾患があるから保育園に行くことをためらう必要はない」と言われたこと、心疾患はあるものの特に健常な子供と変わらない生活を送ることができていることもあり、結局一歳半になる頃から仕事を再開しました。

仕事を再開した時には受診の頻度も半年に1回になっていたこともあり、特に負担に感じることもなかったです。心配していた保育園も、すでに保育園に行っていた上の子がもらってきた感染症に何度かかかっていたおかげか、風邪をひく頻度が増えるということもなかったです。

今のところ感染症にかかって発熱することはあっても、心臓の状態が悪化したり肺炎になることもないため、このまま付き合っていきたいと思っています。

心房・心室中隔欠損症がある我が子が生まれてから変化した親の心情

心疾患があるわが子が生まれてから変化した親の心情としては、健康に生まれてくること、元気で過ごすことができるありがたみを強く実感するようになりました。

健康は当たり前ではないとわかっていても、実際に子供の疾患が見つかるまでは、普通に元気に毎日を過ごせることが当たり前になってしまっていたように感じます。

それが心疾患がある下の子が生まれてからは、最初の数か月は体調を崩さないか、心臓が悪くならないか、早めに手術することにならないか…様々な不安を抱えて過ごすようになりました。

その結果自分でも知らず知らずのうちに心配しすぎて疲れてしまう事も多く、心労がつきませんでした。ただ、完治はしていないものの心疾患があることを忘れてしまうくらい子供が元気に成長してきており、2歳近い今はよく笑いよく泣き自己主張が強い子になりました。

元気に大きくなっている姿を見て、だんだんと親である私も心配しすぎずに過ごすことができるようになってきています。

それと同時に、心配で不安で仕方なかった時期があったからこそ今の日常の幸せを実感することができているように感じます。今後も病気と付き合っていくことにはなりますが、気にしすぎず、子供に寄り添って元気に過ごせる日常を大切にしていきたいと感じています。

子供が元気でいられることの幸せを実感した

今回は、先天性心疾患があるわが子の生まれてから変わった親の生活について紹介していきました。

日常生活では、授乳中である1歳までの間は体重をはかりに行ったり、定期的に検査に行くことが増えました。仕事の面では、1歳過ぎたら働こうと思っていましたが感染症などの心配もあり働くことを諦めました。

ただ、担当の医師には心配しすぎて保育園に行くことを諦める必要はないと言われたことや子供が日々元気に過ごすことができているため1歳半で仕事を再開しました。もうすぐ2歳になりますが、時々風邪をひくことはあるものの今も元気に保育園に通っています。

このように親の生活の変化もあったものの、それ以上に元気に生まれてくること、元気に生活できることへの感謝やありがたみを痛感して親である私の心情の変化が一番大きいように感じます。

今後も病気と付き合いながらも、子供の生活も親の生活も必要以上に無理することなく過ごしていきたいと感じています。

ライター。看護師として循環器・心臓血管外科病棟で働いていた。1歳の長男は心房・心室中隔欠損症あり。現在心房は自然に閉じて心室中隔欠損症の経過観察中。