公開日 2025年1月10日 最終更新日 2025年1月10日
私は先天性心疾患である単心房・右室性単心室を持っている30代の患者でありますが、つい最近までは薬を1種類しか服用していませんでした。※ただし心疾患に関係ない薬は除く
そんな私が、途中で利尿剤が処方されるようになった経緯をお話しします。
執筆:Mariana
北海道生まれ。右室性単心室により3歳の時にフォンタン手術を受ける。障害者雇用枠で様々な企業を渡り歩きながら、ヘアパーツモデルを経験。旅行が大好きで、日々航空マイルを貯めるためポイ活に勤しむ。所有資格:オーガニック健康カウンセラー、オーガニック・コスメアドバイザー、ユニバーサルマナー検定3級 執筆記事一覧
【目次】
フォンタン術後~31歳まで薬は1つだけで過ごしてきた筆者のわたし
私は3歳の頃にフォンタン手術(APCとTCPCの混合術)を受けたあと、しばらくは利尿剤などの複数の薬を服用していたものの、状態が安定してきた時にバイアスピリン(血流を良くする薬)1錠のみで済むようになり、20数年間過ごしてきました。
私の場合、再手術することやペースメーカーなどの器具の装着をすることなく生きてきたので、同じくフォンタン手術を受けた他の患者より、心臓の状態はぼちぼち良好な方だと思っています。しかしながら30歳を越えたとき、健常者と同じく身体の衰えを少しずつ感じ始めるのですが、私は個人的にストレス耐性度が20代の時よりも弱くなったと体感しています。
ストレスに伴う腎機能の悪化
私は元からそんなに腎機能の数値が決して良好だというわけではありません。小学生低学年の頃、「尿管逆流症」に罹っていたため泌尿器科に通い手術を受けました。現在は完治していますが、その後28〜29歳の頃に膀胱炎を2回罹っていたので、腎臓になるべく負担をかけないよう心がけるようになりました。
30代を迎えた時、転職や引越しなど新しい環境に不慣れながらも新しい挑戦を始めたら次から次へと課題を乗り越える場面が出てきてしまいました。すると無意識のうちにストレスが蓄積していき、肝臓と特に腎臓の数値が悪化していったのです。私はついに主治医から利尿剤の服用を勧められて、2種類の薬(ラシックスとアルダクトン)を飲み始めました。
利尿剤を飲み始めた結果
利尿剤を飲み始めた最初の1週間は、頭のてっぺんから水分が一気に抜けていき偏頭痛や目眩がずっと止みませんでした。「最初の1〜2週間くらいで慣れるだろう」と思っていたものの、1ヶ月経過しても症状が治まることがなく続いていました。
さすがにこれはおかしいと違和感を感じたので、主治医の許可を無しに利尿剤の服用をやめました。すると、偏頭痛や目眩など身体のだるさが一気になくなりました。
後日、主治医にこのことを話したところ、2種類の利尿剤の内のラシックスが特に副作用が強く出たと判明したため、薬を減らすことになりました。
現在バイアスピリンとアルダクトン(利尿剤)の服用を継続していますが、どうしても夜中に1回はトイレに行くことがあるので睡眠に支障が出ている状況です。主治医に勧められた薬は必ずしも、患者自身の身体に絶対合うとは限りません。少しでも身体に違和感を感じたらすぐにかかりつけ医に相談することをお勧めします。
【関連コラム】
Mariana流 腎機能の養い方
①夏以外は腹巻きやレッグウォーマーを着用する
腎にとって”身体の冷え”が一番大敵です。日頃、腹巻きやレッグウォーマーなどを着用してなるべく体温を下げないようにしています。
②カフェイン飲料をなるべく控える
私はコーヒーよりも紅茶が好きなので毎日飲んでしまいますが、午後3時以降は控えるように心掛けています。
③ストレスをあまり溜めない
ストレスを溜めないというのは、私にとって難しいことではありますが、発散することもとても大切なことです。私は旅行に出かけたり、温泉に入ったり、軽めのストレッチなどをするようにしています。
④三年番茶を飲む
三年番茶は通常の番茶よりも3年かけて熟成させるため、カフェインやタンニンが抜けていき飲みやすくなります。リラックスしたい時や寝る前に飲むとじんわりと温まるのでオススメです。
自分なりの最善を探してみましょう
先天性心疾患者の皆さまの中には、子どもの頃から利尿剤を飲まれている方もいらっしゃるでしょう。利尿剤に限らず、病院で処方されるお薬には副作用が少なからず出てくることもありますので、その場合は早めにかかりつけ医にご相談することをオススメします。
心疾患の皆さま!腎臓と肝臓……そしてご自分にも優しくしてくださいね。