私の父の転職活動体験談 心臓病がある60代でも転職できる?

公開日 2022年10月18日 最終更新日 2023年4月21日

健康的な人は、60代でも再就職できる方もいますが、心臓病という疾患を持った60代の方は果たして再就職できるのでしょうか。私の父は現在60代で、来年の3月で嘱託の雇用が切れてしまいます。

そのため転職活動中なのですが、中々転職先が見つからない状況です。私の父の体験談も含めて、60代で心臓病という疾患があっても転職はできるのかということについてお話しします。

【目次】

父の現在の転職活動

窓口

私の父は、ICD(植込み型除細動器)を使っています。そんな父は、来年3月で現在勤めている職場を退職することが決まっています。まだ65歳ということもあり、身体は働ける状態ではありますが、心臓病の関係で長時間働くことはできません。

こういった事情により、父は自分の身体に負担をかけずに働ける場所を探しているのですが、中々見つかりません。このままでは厳しいと分かったため先日ハローワークに登録しました。

登録時に病気のことを伝えると、「それに見合った仕事を探します」との返答がもらえたそうです。まだ再就職先は、決まっていませんが、マイペースに焦らず、父に合った職場が見つけられたら良いなと思います。

60代心臓病の方が転職活動をするときのポイント

病気や障害のない人に比べて、心臓病の疾患がある方は、転職活動に対して不安や戸惑いがあります。

この章では、転職、再就職するときのポイントをご紹介します。

現在の症状や病気による制限を知る

まず転職活動をすると決めたら、現在の症状や病気による制限を整理することが重要です。

現在の症状を把握して、自分の身体に見合った職場を探しましょう。

心臓病の症状は、病気の種類やその人によってさまざまです。中には私の父のように、とても疲れやすく、無理をすると体調を崩してしまう方もいます。

まずは、自分の病気を理解したうえで、体調と相談しながら転職活動をしていくことがポイントです。

雇用形式による働きやすさの違い

心臓病によって障害者手帳を取得している方は、「一般雇用」か「障害者雇用」のどちらの求人にも応募できます。

一般雇用

一般雇用のメリットとしては、障害者雇用と比較すると求人数が多い点が挙げられます。応募できる求人数が多いほど、転職先の選択肢が増え、その分チャンスも広がります。

しかし一般雇用として就職する場合、病気に対しての職場での理解や配慮を得られない可能性があります。

障害者雇用

障害者雇用の求人は、障害者手帳を持っている方だけが応募できる求人です。

入社する前に心臓病のことについて説明することで、症状に合わせて業務内容を考慮してくれたり、通勤時間や勤務時間の調整をしてくれたりするため、働きやすくなります。

デメリットとしては、一般雇用と比較すると給与が低い求人が多いことです。給料は、業務内容や勤務時間に比例するため、配慮が増えると下がってしまう傾向にあります。

障害者雇用については、こちらの記事「障害者雇用で正社員になれる?実際の雇用状況や正社員になる方法をご紹介」で詳しく解説しています。

職場の雰囲気を知ることも大切

再就職先の職場の雰囲気も重要です。

定期通院や突発的な体調不良によって、休みを取る必要があるため、休みやすい環境なのかを面接のときに確認しましょう。
また一緒に働く上司や同僚が、心臓病について理解してくれる環境なのかもポイントです。

私の父の職場は、理解のある上司がいてくれたため、心臓発作で倒れた時も退職せずに、6ヶ月間休職して、その後復帰できました。

通院や体調不良で仕事を休むときに大切なことについて、こちらの記事「休みが取りやすい仕事の4つの条件!働くならパート?正社員?」で詳しく解説しています。

年齢が与える体力や病気への影響

50代、60代になると体力も低下してきます。

特に心臓病がある場合は体力の低下が顕著になりやすいので、心臓へ負担を考え無理のない範囲で働くことが大切です。

長時間の労働や満員電車での通院は、体力的にも負担が大きく、またストレスもかかります。疲労やストレスは、心臓病へ悪影響を与えることもあるため注意しましょう。

疲れやすさに不安を感じる方は、こちらの記事「少し動くだけでも疲れやすい…心臓病の人がラクに生活するためのポイントを解説」を読んでみてください。

心臓病の方が転職活動で利用したいサービス

私の父も、自分一人での転職活動が難航したため、ハローワークを利用し始めました。自分一人での転職活動に不安がある方は、これから紹介する、ハローワークや障害者雇用専門の転職エージェントをぜひ活用してみてください。

ハローワーク

転職活動といえば、ハローワークをイメージする方が多いことでしょう。

ハローワークは、無料で利用ができて毎週最新の求人票が掲載されています。また障害者窓口が設置されており、障害や病気がある人へのサポートが充実しています。ハローワークを利用するときはまず最初に自分の病気やどの業種であれば働けるのか説明しましょう。

障害者手帳を所有している場合は、そちらも掲示しておきましょう。

障害者雇用専門の転職エージェント

障害者雇用専門の転職エージェントは、その名の通り、障害者雇用での転職活動全般のサポートをしてくれるサービスです。

ハローワークと同様に求人の紹介や面接アドバイスなど、すべてのサービスが無料で受けられます。またハローワークや求人サイトにはない非公開求人の紹介や、入社後の定着支援も受けられます。

まとめ

今回は、心臓病がある方で50〜60代の転職活動について、ご紹介しました。自身の病気は隠さずに、面接時に伝えることで、入社後も安心して業務に携われると思います。

まずは、ハローワークや転職エージェントに登録をしてみましょう。あなたに合った就職先が見つかるはずです。

ライター。生まれてすぐに肺動脈弁狭窄症で開胸手術をする。自分が15歳の時に父がAF(心房細動)で倒れる。現在は、ICDを植え込んで生活してます。私の人生で心臓障害とは常に関わってます。好きなことは、休みの日に息子とお出かけすることです。