公開日 2023年10月12日 最終更新日 2023年11月11日
私は、こちらの記事で執筆したように、心臓障害の当事者でありながら、前職では障害者雇用専門の転職エージェントで働いていました。
そして、そこでは毎日、障害者の転職活動をサポートをしてきました。
私がその経験から学んだ、転職エージェントの有効的な活用方法について、解説します。全何回のシリーズになるかは今のところ未定ですが、まず今回は初級編、転職エージェントに関する基本的なことについて解説します。
執筆:宮﨑 駿
ライター・編集者。大学卒業直前に心室細動を起こし、AEDによる救命を経験。現在はS-ICDを挿入している。障害者雇用専門の転職エージェントを経験し、ライター、編集者として独立。やたらと甘いものを食べている。(Twitter:@hayawo_)執筆記事一覧
【目次】
転職エージェントの基本情報
「障害者雇用専門の転職エージェント」といっても、一般的な転職エージェントとサービス内容に大きな違いはありません。
【転職エージェントのサービス内容】
- 求人の紹介・提案
- 選考対策
- 書類作成のサポート
- 入社後の定着支援
上記のようなサービスは、転職エージェントであれば基本的に利用可能です。
とくに、求人の紹介がメインのサービスになります。
転職エージェントを利用すると、専属のエージェントが自分の担当として、転職活動のサポートを行ってくれます。この専属エージェントは、数回の面談を通して、利用者の希望する条件にマッチする求人を提案してくれます。
ただ希望通りの提案をするだけでなく、希望条件の深掘りを行い、自分が気づいていなかったような条件まで引き出し、幅の広い提案を行なってくれます。そのため、自分1人で転職活動を行うよりも、転職先の選択肢が広がります。
また、転職エージェントには基本的に「非公開求人」というものが存在します。
この非公開求人は「公開すると応募が殺到してしまう」「より厳選された(条件に合う)候補者を紹介してほしい」などといった企業側の希望により、非公開にされている求人です。非公開求人に応募するためには、エージェント側からの提案が必要不可欠になります。
そのため、転職エージェントを利用すれば必ず非公開求人に応募できるというわけではありませんが、その分魅力的な求人であることが多いので、提案を受けた場合は積極的に応募しましょう。
「障害者雇用専門」の理由
障害者雇用専門の転職エージェントは、その名の通り障害者に限定したサービスです。
つまり紹介される求人は、全て「障害者枠」となります。
また、担当エージェントも障害者雇用に関する専門知識を持った上で、転職活動の支援をしてくれます。
障害者が、障害者雇用専門の転職エージェントを利用するべき理由としては、
- 障害者枠求人の紹介を受けられる
- 障害者枠に特化した支援が受けられる
上記の2点が挙げられます。
1つ目の理由は、書いた通りで、障害者枠の求人のみを紹介してもらえるので、自分の障害も踏まえた上で適した求人に応募できます。
2つ目の理由である「障害者枠に特化した支援」について、解説します。
障害者枠の求人に応募し、採用されるためには、自分の障害を会社側に受け入れてもらう必要があります。そのためには、自分の障害について深く理解し、説明できなければいけません。
この障害理解を深めるための面談を、障害者雇用専門の転職エージェントでは実施してくれます。
実際に、私が勤務していた転職エージェントでは、利用開始時に1時間ほど面談を行い、利用者の障害内容を把握します。
その後、転職活動を本格的にスタートさせる(求人への応募をする直前)タイミングで、再度面談を行い、
- 障害の詳細の症状
- 必要な配慮事項
- 不要な配慮事項
などを、一緒に整理していきます。
これを行うことで、実際に面接の場で質問を受けた時に自分の口からわかりやすく障害について説明できるようになります。
また、選考が進むごとに、毎回面談を行うため、選考途中に不安が生まれた場合でも、その都度解消できます。
これは障害者雇用専門だからこそ、できる支援内容になります。
転職活動をするならとりあえず利用がおすすめ
障害者雇用専門の転職エージェントについて、基本的な情報を紹介しました。
転職エージェントは、今回紹介した以外のメリットとして、すべてのサービスを無料で受けられるというメリットもあります。
自分1人での転職活動は、不安も大きく、自分への負担も少なくありません。
そのため、転職活動を開始するタイミングで、とりあえずの気持ちでも転職エージェントへの登録をすることをおすすめします。
※はとらくでは、完全無料でキャリア相談を受け付けています。ぜひ、ご相談ください。